ご主人が無くなり、奥様から相談を受けました。
奥様は、ご自身で相続手続を進めようと金融機関を何度か訪ねたのですが、手続が進まず憔悴しきって相談に来られました。
御主人は、弁護士で、御自身の事は全て自分自身で行っており、奥様は事業の事は全く関わっておられませんでした。
ご主人は、管理を行う上で業務ごとに口座を別けておられたり、顧問先ごとに預金口座を別けて管理されていました。
その顧問先に企業の顧問先があり、預金口座にその企業の名義が一部入っている口座がでてきました。
相続手続を進めようとしたところ、ある金融機関からこの口座は、通常の相続手続では、手続できないと伝えられました。
事務所で働いておられた事務員から取引内容を確認し、口座名義の趣旨を説明しましたが、手続ができないとの一点張りです。
口座開設当時の判子があれば、手続できるとの事でしたが、永らく動きも無い口座で、探しましたがその判子も発見する事が出来ませんでした。
このままでは手続が進まないため、その名義の企業に連絡し、数年前の顧問の状況や経緯を確認し、金融機関に連絡を行いました。
またその金融機関にも、口座を作成した当時の事情の調査を依頼しました。
この口座は、かなり以前に作られた口座で、更に統廃合があり、口座を作成した当時の経緯記録が分からないということで、手続方法を本部で協議してもらう事となりました。
1ヶ月程何度か協議を重ねた結果、理解してもらい、通常の相続手続で進められる事となりました。
奥様は、手続が進むにつれ元気になり、無事手続を終える事ができました。