事例 60証券会社(事務センター)の予想を超える間違い

故 田中一郎様(仮名)は、多数の証券会社に口座を開設しておられました。
当センターにて業務を受注することとなり、全ての証券会社に相続手続書類の請求をし、ご相続人の署名・押印を待っている状況でしたが、ご相続人の都合で手続がしばらく中断することとなりました。

数ヶ月の期間が過ぎ、田中様の相続手続のことは覚えているものの、詳細は資料を見なければ即答できなくなっていました。
そのような中、A証券会社の事務センターから進捗状況の問い合わせの電話が入りました。
私がその電話を受けたのではなく、社内にいるものが電話を受け、伝言メモに『A証券会社事務センター鈴木様(仮名)から電話有り。田中一郎様の件。○○○○―××××に折り返し電話して下さい。』とありました。
数ヶ月が過ぎても相続手続書類が返送されてこないことへの問い合わせだろうと思ったので、田中様の資料を見返してから電話をかけなおすことにしました。

ところが、田中様の資料にはA証券会社の名前がないのです。
相続手続書類を請求した全ての手続機関の名称及び日付を記録している用紙を確認しても、A証券会社の名前は書いてありません。
電話をかけた記憶も数ヶ月の期間が過ぎていることと、多数の証券会社に資料請求をしたこともあり明確に思い出せません。
しかし、『田中一郎様の件』で電話がかかってきているのですから、私が資料請求の電話をしたに違いありません。

では、A証券会社の資料はどこへいったのか?資料の管理は完璧にしています。
紛失することはありません。
A証券会社の資料だけご相続人に返したのか?それも考えにくいです。
記録用紙に書き漏れしたのか?考え難いですがその可能性も否定できない。
電話を受けた者に確認しても確かに『A証券会社』と名乗ったといいます。
考えあぐねて、伝言メモに書かれているA証券会社の電話番号に電話をかけてみました。
すると相手は『B証券会社です。』と名乗ったのです。
私は『そちらはA証券会社ではありませんか?そちらの鈴木様から田中一郎様の件でお電話があったのですが』といいますと、電話の向こうでやりとりしている声がかすかに聞こえ、『鈴木は当社へ入社する前はA証券会社の事務センターに勤めていたので間違えて名乗ってしまったようです』との答えが。
『B証券会社』には資料は請求していたので、その後の処理は滞りなく進んだものの、通常では考えられないような相手のミスで、時間のロス、しなくてもよい気苦労をさせられた一件でした。

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