事例 103相続した土地の名義変更って大変?

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Aさん

父が亡くなり実家の土地を相続しましたが、祖父名義のままの土地かもしれません。
相続した土地の名義変更をするにはどうすればいいですか?

まず、相続した土地の登記簿で誰の名義なのかを確認します。

Aさんは、亡くなったお父様から土地を相続することになりました。
しかし、「土地の名義変更って複雑でしょうか?」と、なんとも不安そうなご様子。
お話を伺うと、お父様のXさんが住んでいた実家の土地の名義が不明確とのこと。
もしかしたら、Xさんの父Yさん、つまり、Aさんのお祖父様名義のままの可能性もあるということです。
早速、登記を確認してみました。すると、想定よりも前、Yさんの父Zさんの名義のままになっていたのです。
Aさんにとって曾祖父にあたるZさんは、戦前に亡くなっています。

  

①相続した土地の登記を放置すると…

今まで手続きしなかった理由をAさんに尋ねました。
すると、
「土地が祖先の名義のままだと父も知っていたようです。しかし、固定資産税は支払っていました。役所からも何も言われなかったので、そのままにしていたようです。」
さらに、
「相続人を辿って多くの人から協力を得るのは大変だと聞きます。そのため、手続きを促しませんでした。」
ということでした。

相続手続を放置し、時間が経過してしまうと、相続人が増えてしまい手続きが大変になる場合があります。
そうなると、多くの相続人に連絡を取ることさえ一苦労です。ましてや、遺産分割の同意を取り付けるとなると多くの困難が待ち受けています。

  

②名義変更を簡単にする裏ワザ?

しかし、中には「例外」があります。
旧民法が適用されていた時代には「家督相続」という制度がありました。昭和22年5月2日までにお亡くなりになった方で、戸籍を確認した際に「家督相続」である旨が確認できれば、その戸籍謄本だけで手続を進めることができます(登記原因は「家督相続」)。その場合は、遺産分割協議書の作成や署名・押印等をお願いする手間がなく名義変更ができるのです。

早速戸籍を取得して確認をしてみることに。
Zさんが亡くなられた際、ZさんからYさんに「家督相続」されていたため、その「例外」に該当していました。そのため、ZさんからYさんへの名義変更は簡単に行うことができました。
ただし、次の代のYさんからXさんへの相続については現在の民法が適用されます。よって、通常通りYさんの相続人全員での遺産分割協議が必要です。幸いXさんのご兄弟は少なく、Yさんの相続についてもXさんの相続人の他に2人増えるだけ。心配された程時間を掛けずに手続きを終えることができました。

相続手続支援センターなら『家督相続』の制度を熟知した裏ワザもご提案できます

   

◆参考◆

●旧民法と「家」制度

現在の民法は昭和22年の民法改正により施行されたもの。そのもとは、明治29年に公布された旧民法です。
旧法は「家」制度に基づき、戸主の所有する家の財産は、次の家督相続人に一括承継されるという、家督相続の制度が定められていました。男系嫡子への承継を目的としており、原則として配偶者にも相続権はありませんでした。戦後、新憲法下で、「家」制度は廃止され、現在の民法では、配偶者は常に相続人となり、他に血族相続人がいる場合は共同して相続人となるとされました。

●時代ごとに見直される民法

その後、社会の変化に伴い、民法の相続編についても、改正が重ねられています。
昭和37年には、第一順位の相続人を子とし、代襲相続の規定が変更されるなどの改正がありました。昭和55年には、配偶者の相続分引き上げ(1/3から1/2へ)や寄与分の創設など、世論を意識した改正がなされました。最近では、最高裁で民法の規定が違憲だとする決定がなされたことにより、非嫡出子の相続分を嫡出子の相続分と同じとするなどの改正が行われています。このたび、昭和55年の改正以来の大幅な見直しが行われます。社会情勢の変化に対応するものであり、残された配偶者の権利保護や、遺言利用の促進、相続をめぐる紛争の防止等の方策が盛り込まれています。
   

相続登記が義務化されます!

全国的に問題となっている所有者不明土地の発生防止と利用の円滑化の両面から、民事基本法制を見直すこととなりました。これにより、
①相続登記を促す通知が始まりました!
  登記名義人が亡くなった後、長期間相続登記が未了な土地は、法務局が法定相続人を探索し、
  その旨を通知することができるようになりました。
②土地建物の相続登記が義務化されます!
  実施開始は令和6年(2024年)4月1日施行。施行日以降に 相続が発生した場合、
  相続開始から3年以内に登記申告をしなければ、10万円以下の罰金対象となります。

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